総合周産期母子医療センター

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総合周産期母子医療センター

総合周産期母子医療センターについて

総合周産期母子医療センターとは、母体・胎児集中治療室を含む産科病棟、新生児集中治療室を含む新生児病棟を備え、常時母体及び新生児搬送の受け入れ体制を有して、リスクの高い妊娠に対する医療、高度な新生児医療等を行える医療施設です。
当施設は2003年7月、北海道初の総合周産期母子医療センターの指定を受け、釧路・根室三次保健医療福祉圏において、周産期医療の中核病院の役割を担っています。

分娩立ち会いについて

令和5年2月20日(月)より分娩立ち会いを下記のとおり変更いたします。

ご理解とご協力をお願いいたします。

産科病棟 妊婦・褥婦の面会について

里帰り出産のご案内

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皆さまが安心して妊娠・出産・産後を過ごせるように、スタッフ一同心を込めてサポート致します。
産婦人科医、助産師、看護師、薬剤師、栄養士が協働し、安全で質の高い医療ケア提供に努めています。

24時間365日、院内に産婦人科医師が在中している他、産科と小児科が連携した診療体制です。
緊急時には手術室スタッフやNICUスタッフと連携した手術対応が可能です。
妊娠糖尿病は産科と内科が連携し体調管理を行い、基礎疾患をお持ちで内服治療をされている方の母乳栄養については、小児科医師や薬剤師と産前から情報共有し産後の母乳育児について検討しています。

当院には、日本助産評価機構の承認制度に合格したアドバンス助産師がいます。妊産褥婦や新生児に対して安心安全な助産ケアを行うことができる高度な知識や技術を持つことを認められた専門性の高い助産師です。満足のいくお産ができるよう妊娠期・分娩期・産褥期そしてご自宅に帰ってからも安心して育児ができるようサポート致します。

当院では、全国から里帰り出産を受け入れしております。どうぞ安心して受診ください。申込手続きについて不明な点がございましたら、お気軽に地域医療連携室(0154-22-7171代表)までご連絡をお願いいたします。

初回の受診日について

以下の週数を目安に、初回の受診をご検討ください。
・妊娠経過に特に異常が無い場合      34週6日まで
・骨盤位(逆子)・帝王切開予定の場合   31週6日まで
・多胎(双子、三つ子など)の場合         24週6日まで

申し込み方法 ご予約なし
(当日受診)
かかりつけの医療機関から地域医療連携室を経由した予約申込 ご本人から地域医療連携室を
経由した予約申込
手続き ご本人が受付し受診してください 当院HP「部門紹介」「地域医療連携室」の申込手続き 産科外来診療予約申込書に必要事項を記載し、地域医療連携室宛FAX(0154-22-7176)または郵送(〒085-8512 釧路市新栄町21-14 釧路赤十字病院 地域医療連携室)でお申し込ください。
②ご予約は受診希望日の2ヵ月前から受付可能です。
③ご予約の日時が決定しましたら外来診療予約票を郵送いたします。
④お申込から2週間経過しても予約票が届かない場合は、お手数ですが地域医療連携室(0154-22-7171代表)までご連絡をお願いいたします
当日の必要書類 ①かかりつけの医療機関からの紹介状・検査結果
②母子手帳
③保険証

RSワクチン(アブリスボ)のご案内

風疹(ふうしん)ワクチンのご案内

妊娠初期の検査結果で、風しん抗体価が低く産後にワクチン接種を希望される方は、出産後から退院までの期間でワクチンが接種できます。

くわしくは下記からご確認ください。
出産後の風疹(ふうしん)ワクチンのご案内
※令和6年4月18日現在、ワクチンの供給が不足しているため、ワクチン接種を一次中止としています。ご了承ください。

外来の紹介

妊娠期

パースプランをつくります

ライフイベントのお産について妊娠中からお母さんやご家族がどのようなお産にしたいか、どのように赤ちゃんを育てていきたいかをイメージしてもらい、その考えやイメージをお手伝いさせて頂くための計画書です。考えてもらったバースプランを助産師と一緒に具体的に、より理想に近づけられるようにします。マザーズクラス妊娠編、出産編は、タブレット端末で外来の待ち時間に視聴できます。

胎児超音波(エコー)スクリーニング検査のご案内

骨盤ケア

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妊娠経過とともに骨盤のゆがみにより生じた「腰痛」や「尿漏れ」などのトラブル対応にベルトや腹巻を使用した骨盤ケアを行っています。着用指導士資格を持つ助産師もいます。お母さんの体形に合わせたベルト処方します。
ベルトは当院で購入できます。

産後

産後育児外来

出産後のお母さんは慣れない育児で不安や悩みがありがちです。
生後3ヶ月までのお母さん・赤ちゃん(当院で出産していない方も大歓迎です!)を対象に、退院した後も安心して育児を続けられるよう授乳や育児全般に関する相談に対応します。
平日の13時〜16時の間、1人60分(1回2000円)完全予約制で十分に時間を確保します。

母乳相談

24時間体制で、生後3か月までの赤ちゃんの母乳相談を無料で受け付けています。
授乳に関するお母さん・赤ちゃんの心配事は、助産師が母乳ホットラインで対応します。

病室について

LDR
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LDRとは、Labor(陣痛)、Deliver(分娩)、Recovery(回復)までの時間を全て同じ場所で過ごすことを目的としたお部屋です。移動がなくリラックスしてお産に望むことができます。
お産のために入院された際に、こちらのお部屋でご案内致します。
普段はベッドのようですが、お産の時には形を変えて体勢を整えることができます。
室内には、テレビ、椅子、間接照明、トイレが備え付けてあります。
落ち着いた雰囲気の中で、過ごしていただけるようになっております。

  

出産が終わって、2時間程度は、こちらのお部屋で過ごしていただきます。

出産後のお部屋
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プライバシーを大切にした全室個室でご用意しています。ゆとりのある療養環境でお過ごしください。
全室エアコン・トイレ・シャワー付きとなっており、トイレには赤ちゃんの様子を見ることができる窓が付いています。お部屋はホテルのツインほどの広さがあります。

 

洋室(15室) 無料

設備:トイレ、シャワー、ソファーベッド、洗面台、テレビ(有料)、冷蔵庫(有料)
部屋面積:22m²以上

和室(3室) 無料

設備:トイレ、シャワー、洗面台、テレビ(有料)、冷蔵庫(有料)
部屋面積:21m²以上

特別室(2室) 差額料金:5,000円(税無)

設備:トイレ、全身シャワー、ソファーベッド、洗面台、ドライヤー、アメニティセット、ブルーレイ、電子レンジ、電気ケトル、テレビ(無料)、冷蔵庫(無料)、
部屋面積:21m²以上

入院中の過ごし方について

完全母児同室

赤ちゃんは生まれることで、居心地の良いお腹の中という環境から離れ、不安になりやすいです。
そんなときお母さんに抱かれることで安心し、お母さんも赤ちゃんの表情から、少しずつ要求が分かるようになります。
生活パターンが分かることで退院した後も自信を持って育児が行えることから、当院では完全母子同室を取り入れています。

効果

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  1. 赤ちゃんがほしがるときにほしがるだけおっぱいをあげることができるため、母乳育児の成功につながります。
  2. お母さんから移行する菌が赤ちゃんを感染症から守ります。
  3. 赤ちゃんの生活パターンがよく分かるので、退院後の生活への不安が軽減されます。
  4. 赤ちゃんが安心するため、激しく泣くことが少なくなります。

人工栄養もご用意しています。ご遠慮なくスタッフにお申し出ください。

入院スケジュール

産後のサービスについて

バックケア
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バックケアとは、背中をアロマオイルでマッサージすることをいい、母乳分泌を促す効果やリラックス効果があります。
当院では、入院中に1回、産後のお母さんに行っており、座った姿勢やうつ伏せなど、お母さんの楽な姿勢でマッサージさせていただきます。お好きな香りをお選びください。
出産・育児で頑張っている身体を癒してみませんか?

 
産後プレゼント
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産後に、授乳クッションまたはスキンケアセットをプレゼントしています。
産後にご希望の方はお申し付けください。

 
 
お祝い膳

「出産後の女性の身体を癒すお食事」をコンセプトに、手作りのカードを添えてご提供しています。カードにはメニューや食材が持つ力(効能)を掲載しています。
お祝い膳は、退院日近くの夕食にご用意しています。

当院で出産されたママたちの感想

NICU(新生児集中治療室)病棟

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NICU(Neonatal Intensive Care Unit)は、予定日より早く生まれた新生児、体重が小さい・生まれつきの病気をもっている新生児などのための集中治療室です。
当院では、年間約1000人が産まれ、そのうち200人程がNICUに入院しています。入院する子どものうち、約30%が早産児(在胎37週0日より前に生まれた新生児)です。その他、呼吸障害や血糖値が低下して点滴が必要となった新生児、黄疸の治療や検査などが目的の新生児などが入院しています。治療に必要な保育器や人工呼吸器・生体監視モニターなどを備え、急な出生や緊急の治療にも対応します。
また、ディベロップメンタルケアを取り入れ、赤ちゃんにとって優しい環境となるよう音や光、温かさなどを調整しています。治療中であっても赤ちゃんとご家族が安心してふれあう機会を大切に、カンガルーケア・タッチケアなどを行っています。

新生児室

NICUでの治療を終えて状態が安定した赤ちゃんが過ごすフロアーです。メディカルソーシャルワーカーをはじめとした他職種・他部門・地域保健師等と連携を図りながら、退院に向けて在宅移行へのサポートを行います。
また出生後に低血糖や感染症などを起こすリスクがある赤ちゃんを一時的にお預かりすることもあります。

 
 
 

主な対象疾患

総合周産期母子医療センターとして、超低出生体重児の診療、新生児救急対応を担っており、24時間体制で救急医療を実施しています。先天性心疾患や外科疾患・脳外科疾患・泌尿器科疾患などすべての新生児疾患の治療・経過観察を、北海道立子ども総合医療療育センターや北海道大学病院・天使病院・市立釧路総合病院などと連携して行っています。

入院患者概要

講習会

NCPR講習会を定期的に開催
我々は地域で唯一の総合周産期母子医療センターとして、2008年から新生児蘇生法(NCPR)の講習会を定期的に地域で開催し、地域の新生児蘇生の技術更新に努めてまいりました。当院のみならず、釧路・根室管内の医師・看護師・助産師の他、救急救命士も対象として講習会を実施し、新生児蘇生を確実に実施できる医療従事者を育成しています。
また、釧路・根室管内の周産期医療関係者を対象とした周産期カンファレンスを年1回開催し、全国から講師を招聘し、新生児医療・産科医療におけるトピックスを講演してもらっています。

ご両親・ご家族の皆様へ

NICUの主役は赤ちゃんとご家族です。ご家族が中心となり、NICUに入院することになった赤ちゃんの発達や発育についてプラスになることを積み上げていくことが非常に大事です。
赤ちゃんが入院したら、たくさん赤ちゃんに会いに来てあげて、たくさん話しかけてあげてください。そして、オムツを交換したり、母乳やミルクをあげたりして、自宅にいるつもりで積極的にお世話をしてあげてください。
このような、ご家族と赤ちゃんが触れ合う機会こそが、赤ちゃんが一番嬉しいことであり、入院生活で心待ちにしていることだと思います。こういった触れ合いが将来的には発達にも良い影響を与えるということが、科学的な研究からも明らかとなってきています。
また赤ちゃんにはできるだけ母乳を最優先にあげることにしています。これはお母さんにしかできないとても大切なことです。赤ちゃんにとってもたくさんのメリットがありますので、少しでもよいので母乳を絞ってNICUまで届けてください。
私たち医療スタッフは、このようなご家族と赤ちゃんの触れ合いを少しでも増やしていけるように、できるだけサポートしていきたいと考えています。 赤ちゃんの体調が良ければ、抱っこやカンガルーケア(ご両親の肌と直接触れ合って赤ちゃんを抱っこすること)も行えますので、スタッフと相談して予定を組んでいきましょう。

退院後の発達外来フォローアップ

早産で生まれた赤ちゃんは、NICUを元気に退院できても、風邪をひきやすかったりして何かと病院にかかる機会が多くなります。また、立って・歩いて・お話しして、といった発達がゆっくりであったり、保育園や幼稚園などの集団に入った時に、環境に慣れずにお友達と仲良く遊べなかったり、みんなと一緒に行動するのが苦手だったり、と育てていく上で色々な困りごとが出てくることがあります。
発達外来では、退院後のお子さんとご家族を見守りながら、そのような困りごとに対するご家族の相談に乗り、各地域における児童発達支援センターや児童発達支援事業所、保育園・幼稚園・学校の先生方と一緒に、困りごとをどのように解決していくか、環境をどのように整えてあげたら良いのかを具体的に考えていきます。必要に応じて発達障害専門医の先生とも相談しながら、発達支援を行っていきます。基本的には、全国のNICUが共通して採用している、ハイリスク児フォローアップ研究会による健診プロトコールに従って、1500g未満で生まれた極低出生体重児の赤ちゃんは9歳まで、それ以上の体重で生まれた早産の赤ちゃんは1歳半から3歳程度までは発達のフォローアップを行います。
育てていく上で心配なことや困っていることなどは遠慮なく相談してください。また、こんなことができるようになったよ!など、お子さんの成長したことや嬉しかったこともぜひ教えてください。それらを共有できることは私たちにとってとてもうれしいことですし、励みにもなります。

NICUスタッフ紹介

新生児専門医
中村 雄一(なかむら ゆういち)

日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コースインストラクター、出生前コンサルト小児科医
山形大学医学部を卒業し、北海道大学病院小児科に入局。帯広・釧路で一般小児科・新生児医療を研修したのち、市立札幌病院新生児内科、北海道大学病院周産母子センターNICUで新生児専門研修を受けました。
2023年より釧路赤十字病院小児科で勤務しています。
道東地域で生まれる赤ちゃんとご家族の大切な時間が少しでも有意義になるように、そしてNICUを退院してからも健やかに生活できるよう、スタッフと力を合わせて精一杯お手伝いさせていただきます。

新生児集中ケア認定看護師
水野 小百合(みずの さゆり)

新生児看護には20年以上関わっており、2021年に新生児集中ケア認定看護師を目指し、神奈川県で研修を受けました。
赤ちゃんとご家族が入院後から退院を迎えるまで安心して過ごせるよう、スタッフとともに快適な療養環境を提供できるよう考えています。

また、退院後も地域保健機関と連携をとり赤ちゃんの成長をご家族と一緒に見守れるようお手伝いをしていきたいと思っています。

新生児集中ケア認定看護師の院内での主な活動

  1. 新生児集中ケア認定看護師は、赤ちゃんの生まれ持った能力を尊重し、成長・発達ができるよう、最新の知識・技術をもって看護を提供します。
  2. 早く生まれた赤ちゃんには、お母さんのお腹の中にいた時と同じような安楽な体位をとれるようにし、お腹の中にいるような環境となるように看護を提供しています。
  3. 正期産で生まれても病気のある赤ちゃんには、苦痛を緩和し休息できる環境を提供しています。
  4. ご家族と赤ちゃんが「家族」で過ごすことのできる環境づくりや育児支援を行っています。そして、ご家族と共に赤ちゃんの退院後の生活について考え、養育支援しています。
  5. NICUでの感染対策のマニュアルを作成し、実践しています。